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コラム

注意して!インプラント治療後は放置すると様々なトラブルが…

2024/4/7

インプラントを入れた後は何もしなくて良い?…いいえ、定期的な検診は忘れずに

インプラント治療が終了し、何も違和感なく過ごせていると、「もう何もしなくても大丈夫」と思ってしまい、歯科医院に通院しなくなる方がいます。

たしかに、オッセオインテグレーションにより、インプラントが骨と結合して安定すると、自分の歯と同じように食事や歯磨きができるので、ついついメインテナンスを疎かにしてしまうんですね。

しかし、自然の歯とインプラントは、構造や周辺組織の形態が異なるため、メンテナンスを怠ってしまうと、せっかく装着した大切なインプラントを失うことにもなりかねません。注意が必要です。

自然の歯とインプラントの構造や周辺組織の違い

自然の歯


自然の歯の構造

自然の歯の周辺の組織、つまり歯周組織と呼ばれる部位は、歯肉、歯槽骨(しそうこつ)、歯根膜(しこんまく)、セメント質に大別できます。

歯肉は一番表面に存在し、目で確認することができる部位です。歯茎の腫れや出血などの異常があれば、ご自身でも確認することができるでしょう。

歯槽骨(しそうこつ)は歯を支える骨のことです。ここに歯が植立(しょくりつ:埋め込まれていること)しているわけですね。

セメント質は歯根を覆っている硬い組織で、歯根膜で歯槽骨とつながっています。

歯根膜(しこんまく)はセメント質と歯槽骨の間に存在します。歯に圧力が加わった時の感覚を伝え、骨に直接力が加わらないようにするクッションのような働きがあります。

これらがそれぞれ機能して、歯を支えています。

インプラント


インプラントの構造

インプラントには歯肉と歯槽骨がありますが、セメント質や歯根膜はありません。

歯根膜がないということは、インプラントに加わった力がそのまま歯槽骨に伝わるということです。また、自然の歯と比べると血管やコラーゲン線維が少なく、細菌などによる炎症が起きた時、脆弱な組織であると言えます。

インプラント治療後に起こりやすいトラブル

上で述べたような構造や周辺組織の違いから、インプラント治療後にメンテナンスを怠ってしまうと、様々なトラブルが起きることがあります。

インプラント周囲炎・周囲粘膜炎



インプラント周囲炎とその予防法のコラムで詳しく解説しましたが、インプラント周囲炎はインプラントの歯周病です。インプラント周囲粘膜炎は周囲の粘膜にのみ炎症が起きている状態、インプラント周囲炎は周りを支える骨にまで炎症が波及した状態を指します。

インプラント周囲の歯茎は線維が乏しく、炎症に弱い性質があります。細菌感染が起きた状態をそのまま放置してしまうと、自然の歯の歯周病よりも、早く症状が悪化する可能性があります。

スクリューの緩みや破折(はせつ)


インプラント治療後に起こりやすいトラブル:スクリューの緩みや破折

インプラントは、アバットメントと呼ばれる部位と被せ物を、スクリューで固定する方法を用いることが多いのですが、このスクリュー部分に少しずつ緩みが生じてくることがあります。また、スクリュー部分が破折(はせつ:割れたり、折れたりすること)することもあります。

このため、インプラント体がしっかりとしていても、上物だけが動いてしまったり、取れてしまうことがあります。

上部構造の破損・緩み


インプラント治療後に起こりやすいトラブル:上部構造の破損・緩み

噛む力が強い奥歯などにインプラントが入っている場合は、上部構造部分が欠けたり、緩んだりすることがあります。

インプラント体が壊れていなければ、上物だけやり直して治療することが可能なケースもあります。型取りは必要になりますが、インプラント体に問題がなければ、修理して元に戻すこともできます。

インプラント体の破損


インプラント治療後に起こりやすいトラブル:インプラント体の破損

先ほどお伝えしたように、チタン製のインプラントのネジが壊れると聞くと驚かれるかもしれませんが、噛む力が強い方や、噛みしめや歯ぎしりなどの癖がある方は、インプラントに非常に強い力が加わるのです。

このような強い力が掛かり続けると、インプラント体が折れたり、壊れたりすることもあります。

残念ながら、インプラント体の破折は基本的に修復することができません。周囲組織に炎症を起こす可能性が考えられるため、撤去することが多くなります。

インプラントのトラブルが起きてしまったら


インプラントのトラブルが起きてしまったら、すぐにかかりつけ医に相談して診療を受診するようにしましょう。

インプラントのトラブルは、比較的簡単に対応できるものから、インプラント自体を撤去する可能性があるものまで様々です。

例えば、インプラント周囲炎は、徹底した感染物質の除去と清掃などにより改善することもありますが、スクリューや上部構造に異常が起きた場合は、元に戻すのは難しくなってきます。

ご自身でインプラントの異常の原因を確認するのは難しく、症状を自覚する時には重症化していることもあり得ます。何かおかしいと感じた際には、すぐにかかりつけ医に相談して診療を受診するようにしましょう。

インプラント治療後の定期検診は忘れずに


インプラント治療後の定期検診は忘れずに

今回は、インプラントと自然の歯の違い、そして治療後に起こり得るトラブルについてお話ししました。インプラント治療後も、きちんとメンテナンスすることが大切だと、ご理解いただけたかと思います。

インプラントは長持ちする治療と言われていますが、何もせずにそうなるわけではありません。日頃からきちんと清掃を行い、定期的に歯科検診を受け、メンテナンスが行われるからこそ、インプラントは長持ちします。

インプラントオフィス大通は、インプラントの埋入手術だけでなく、その後1~3ヶ月ごとの定期検診による確かなメンテナンスもご提供しています。インプラントのトラブルやメンテナンスについてのご質問も、インプラント無料相談で随時受け付けておりますので、札幌でインプラントをお考えの方は、インプラントオフィス大通にお気軽にご連絡ください。