インプラント治療中に美容医療は受けられる?
2026/2/25
インプラント治療を受けている方、あるいはこれから受ける予定の方の中には、「美容医療も受けたいけれど、インプラント治療中に施術してもらって大丈夫なの?」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
株式会社リクルートの2024年の調査によると、1年以内の美容医療の利用率は、女性が12.0%、男性が7.8%となり、ここ5年で最高水準にあることが分かります。男女ともに美容意識が高まっていることがうかがえますね。
ただ、結論からお伝えすると、インプラント治療が完全に終わった後であれば問題ないのですが、インプラント治療中に美容医療を受けることは避けなくてはなりません。
今回は、なぜインプラント治療中に美容医療を行わない方が良いのか、詳しく解説します。レーザー脱毛、ハイフ、糸リフト、EMS美顔器、フォトフェイシャルなど、人気の美容施術ごとに注意点をまとめていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
インプラント治療中に美容施術を避けるべき3つの理由
なぜインプラント治療中は美容施術を避けた方が良いのでしょうか。理由は大きく分けて3つあります。
傷口への刺激が回復を遅らせる
インプラントの手術後は、歯茎を切開した傷が残っており、周辺の組織に炎症が起きている状態です。
この時期にレーザーや超音波、電気刺激などの外部エネルギーを顔に加えると、傷口に余計な刺激が加わり、治りが悪くなってしまう恐れがあります。
インプラント体(フィクスチャー)と骨の結合を妨げる可能性がある
インプラント体(フィクスチャー)が骨と結合するためには、その周囲が適切な温度を保っている必要があります。そして骨は約47〜50℃以上の熱が長時間加わると、骨細胞が変性するリスクがあるといわれています。
レーザー脱毛やハイフ(※)などの施術で発生する熱がインプラント体の金属に伝わると、周囲の骨にも余計な熱が加わってしまい、インプラントと骨の結合がうまくいかなくなる可能性が出てきます。
(※)ハイフ:HIFU(High Intensity Focused Ultrasound)の略で高密度焦点式超音波のこと。メスを使わず、超音波を照射して生ずる熱を利用することで、リフトアップや小顔治療を行います。
口を大きく開けにくくなる施術がある
糸リフトなど、顔の皮膚を引き上げる施術を受けると、術後しばらくは口を大きく開けづらくなることがあります。
インプラント治療中は定期的な経過観察や、上部構造(人工歯)の型取り・装着などで歯科医院を受診する必要がありますが、口が十分に開かない状態では、これらのインプラント治療に必要な処置がスムーズに進められなくなるおそれがあります。
また、骨を切ったり削ったりするような処置が伴う美容医療も、インプラントの噛み合わせが変わってしまうので、避けなくてはなりません。インプラント治療が完了した後でも、このような処置には十分な注意が必要です。担当医師としっかりと話し合うようにしてください。
インプラント治療後にできる美容施術と注意点
レーザー脱毛(顔の脱毛・ヒゲ脱毛)
お伝えしたように、インプラント治療中は、顔周りに熱や刺激が加わる脱毛は、治癒が遅くなるため避ける必要があります。
インプラント治療が完了していれば、顔の脱毛は基本的に受けることができます。医療脱毛のレーザーは毛根のメラニン色素に反応する仕組みです。骨の中に埋め込まれたインプラント体に直接影響を与えることは、通常ほとんどありません。
ただし、あご周辺や口元に照射する場合は、念のため注意が必要です。インプラント体の金属部分にレーザーの熱がわずかに伝わり、鈍い痛みや違和感を覚える方もいます。
インプラントが入っていることを必ず伝える
美容医療を受ける際は、問診表に体内に人工物が入っているかどうかの確認項目がありますが、カウンセリング時にインプラントが入っていることを必ず伝えてください。
また、美容皮膚科や美容外科であれば医師が常駐しているのですが、エステサロンの場合は医師が在籍していないことも多いので、インプラントが入っていても構わないか、しっかりと確認しましょう。
ハイフ(HIFU:高密度焦点式超音波)
ハイフ(HIFU:高密度焦点式超音波)は、超音波を皮膚の奥深くに集中させて、その熱によって皮下組織や表在性筋膜(ひょうざいせいきんまく。SMAS:Superficial MusculoAponeurotic System)を引き締め、たるみを抑える施術です。
こちらもお話ししたとおり、インプラント治療中は熱を持ってしまう恐れがあるため、避けなくてはなりませんが、インプラント治療後であれば、基本的にハイフを受けることは可能とされています。
ただし、超音波エネルギーがあごの骨周辺に到達した際に、インプラント体(フィクスチャー)の金属に響いて、歯やあごにジーンとした痛みを覚えることもあります。
上述のように、施術を受ける前のカウンセリングで、インプラントの位置を伝えておけば、照射範囲や出力を調整してもらえますので、事前にきちんと話すようにしましょう。
糸リフト(スレッドリフト)
糸リフトは、特殊な医療用の糸を皮膚の下に通して、たるみを物理的に引き上げる施術です。インプラント治療後に受けること自体は可能ですが、しばらく口を大きく開けにくくなることがあるという点に注意が必要です。
お伝えしたように、インプラントの定期メンテナンスや検診では口を大きく開ける必要があるため、施術のタイミングを歯科の通院スケジュールと合わせて調整しましょう。
EMS美顔器・美顔器全般
自宅で使うEMS(電気筋肉刺激)美顔器やラジオ波美顔器、イオン導入器などの使用については、インプラント治療後であれば基本的に問題ないとされています。
ただし、EMS美顔器は微弱な電流で筋肉を動かす仕組みのため、金属のインプラント体に電流が伝わって、ピリピリとした違和感を覚える方がまれにいます。違和感がある場合は使用をすぐに中止してください。
フォトフェイシャル(IPL光治療)
フォトフェイシャルは、IPL(Intense Pulsed Light)という光エネルギーを顔全体に照射して、シミやくすみ、赤みの改善を目指す施術です。
インプラント治療後であれば受けることができますが、照射時にインプラント周辺で熱さや痛みを感じる場合があります。
ホワイトニング
ホワイトニングはインプラントがあっても問題なく受けられます。ただし、インプラントにホワイトニングはできる?のコラムでお伝えしたとおり、ホワイトニングで白くなるのは天然歯だけであり、インプラントの人工歯の色は変わりません。
もしインプラント治療とホワイトニングの両方を検討している場合は、歯科医院で事前に相談しましょう。
インプラントがあっても美容はあきらめなくて大丈夫
今回お話ししたように、インプラント治療の途中は、切開した傷がまだ治りきっておらず、インプラント体とあごの骨がしっかり結合していない状態です。
インプラント治療中の時期に美容医療を受けると、レーザーや超音波などの刺激が傷口の回復を遅らせたり、骨との結合を妨げたりするおそれがあるため、控えるようにしましょう。
一方、骨との結合が完了して人工歯を装着した後であれば、美容医療を受けても基本的に問題はありませんが、トラブルを防ぐために、美容施術を受ける前には、問診票やカウンセリングの場で、インプラントが入っていることを必ず申告してください。
インプラントオフィス大通では、患者さんのニーズやライフスタイルも加味したうえで、綿密なカウンセリングを通じ、一人ひとりに最適なインプラント治療をご提案いたします。
「インプラントと美容医療を両立させたい」「今の状態で美容施術を受けても大丈夫?」といった不安や疑問がある方も、札幌のインプラントオフィス大通へぜひご相談ください。

