歯科医院によってインプラントの治療費に差があるのはどうして?
2025/10/29
インプラント治療は、原則的に自費診療なので、治療費はそれぞれの歯科医院で異なります。
皆さんもご存じのとおり、現在は円安とインフレの影響で、あらゆる物の値段の高騰が続いています。少しでもリーズナブルにインプラント治療を受けようと、歯科医院のホームページなどを参考にしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
よく調べていらっしゃる方ならお分かりかもしれませんが、自費診療とはいえ、インプラント治療費にもある程度の相場はあります。
ただ、歯科医院によって、相場より高いところもあれば、逆に低いところもあります。このような治療費の差はどうして出るのでしょう?
今回は、そんなインプラント治療における費用の差が生じる理由についてお話しします。
インプラント治療の相場
まず、インプラント治療における費用の相場についてお話ししましょう。
インプラントの治療費の相場は、クリニックによって差がありますが、おおよそ1本あたり30〜50万円程度です。以前はもう少し安価でしたが、冒頭で触れたインフレと物価高の影響もあり、上がりつつあると言えます。
インプラント治療の内容による費用の差
では歯科医院によって治療費の差はどうして生まれるのでしょうか。まず、インプラント治療に際して、使用する素材や検査・手術方法などの違いが理由に挙げられます。
採用しているインプラントメーカーの違い
インプラントの単価は、インプラントメーカーによって異なります。
実は、インプラントを作っているメーカーは世界中に100以上もあります。もちろん、その全てが日本市場に入ってきているわけではありませんが、国内で採用されているのは数十社とも言われています。
ストローマンやノーベルバイオケアなどの、世界的に有名なインプラントメーカーのインプラントは、品質や性能が高いため、その分高額になります。
逆に、あまり耳にしないようなマイナーなメーカーのインプラントは、かなり安いようです。もちろん「マイナーなメーカー=全て悪い」というわけではありませんが、クリニックが採用するインプラントメーカーの違いから、値段の差が生まれるのも事実です。
インプラントオフィス大通では、患者さんの信頼に足るインプラント治療を提供するため、世界トップシェアを誇るストローマン社のインプラントを採用しています。
術前の検査の違い
インプラント治療を成功させるための要因は多くありますが、その一つが手術前の検査です。
詳しくはインプラント治療を受ける前に必要な検査とは?のコラムで解説していますが、インプラントを埋入する箇所の骨の状態、噛み合わせの状態、インプラントを受ける方の全身的な状態などを手術前に検査してから、治療計画を立てます。
検査にはコストがかかりますから、歯科医院によって、手術前にどれくらい綿密に検査するかも、治療費の差に影響します。
術式の違い
一言でインプラント手術といっても、2回法という基本的な方法から、抜歯と同時に行う方法や、仮歯も一緒に取り付ける方法など、その術式は様々です。
治療費も、選択するインプラントの術式によって異なってきます。どの方法を選ぶのかも、インプラントの治療費に幅が出る理由のひとつです。
上部構造の違い
上部構造とは、インプラントの人工歯(被せ物)の部分を指します。
上部構造の選択肢は幅広く、審美性を重視したセラミック系材料や、壊れにくさや噛み合わせている歯への優しさを重視した金合金(メタル)など、様々な素材から選ぶことができます。
また、セラミック系材料の中にも、メタルボンド(陶材焼付鋳造冠:とうざいやきつけちゅうぞうかん)というセラミックの内側を金属で補強したものや、人工ダイヤモンドとも呼ばれる、強度があって美しいジルコニアセラミックなどがあります。
上部構造にかかるコストは使う材料によって異なりますから、上部構造にどのような素材を用いるかも、治療費の幅となって現れます。
インプラントオフィス大通では、上部構造に審美性と耐久性に優れたセラミックを選ぶ方が多いのですが、もちろん綿密なカウンセリングを行ったうえで、患者さん一人ひとりにぴったりの素材をご案内いたします。
治療内容以外の部分で費用の差が生まれる理由
歯科医院の所在地の違い
物価は地域によって異なります。総務省の消費者物価地域差指数によりますと、令和6年で最も物価が高いのが東京で、最も低いのが群馬県です。その差はおよそ1割にも上ります。
この原因として大きいのが地価です。近年、東京の不動産や土地価格が急激に上昇していることは皆さんもご存じでしょう。こういった地価の影響は、当然その地域で開業している歯科医院に対しても出てきます。
保険診療は、地域の物価の差に関係なく全国どこでも一律の治療費ですが、インプラントのような自費診療は異なります。
物価や地価の高い地域では様々なコストがかかり、人件費も高くなりますから、インプラントの治療費も高くならざるを得なくなるわけです。
設備の違い
インプラント治療を行っている歯科医院の設備も治療費の差に関係しています。
CTや口腔内スキャナーなど、最新の機材を導入していたり、患者さん専用の手術室や特別な待合室があるところもあります。そのような歯科医院の場合、どうしてもその分のコストがかかるため、治療費に差が出てきます。
ただ、最新機器や専用の手術室があることは患者さんの信頼につながる大切なものです。インプラントオフィス大通や、提携医院であるポラリス歯科では、インプラント専用の手術室やカウンセリングルームをご用意し、患者さんが安心して治療に臨めるように、徹底して配慮しています。
保証プログラムの違い
インプラント治療のような自費診療には、歯科医院ごとに独自の保証プログラムを設けていることがあります。
保証期間や保証対象、保証の条件は歯科医院ごとに異なりますが、保証内容が充実しているほど、保証にかかるコストが上がるため、それが治療費に反映されます。
インプラントは確かな治療が行える歯科医院で
今回は、歯科医院によってインプラント治療における費用の差が生まれる理由について解説しました。
インプラント治療は自由診療になるため、保険診療と比べるとどうしても高額になりますが、インプラントの治療費が高いのはどうして?のコラムでもお話ししたように、費用がかかるのにはちゃんとした理由があります。
インフレや物価高が気になる昨今、コストを重視したくなるお気持ちは大変よく分かりますが、インプラントは期間も費用もかかるものであればこそ、確かな治療が行える歯科医院を選ぶことが大切です。
インプラントオフィス大通では、北海道大学歯学部臨床教授も務める千田理事長のもと、インプラントの知識と経験が豊富な専門医が治療を行います。「より精度の高い、安心できるインプラント治療を受けたい」とお考えの方は、札幌のインプラントオフィス大通に、お気軽にお問い合わせください。

