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インプラントコラム
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インプラント治療は誰でも受けられる?…実は避けた方が良い場合もあります

歯を失ってしまった場合、インプラントはとても有効な治療法です。仕上がりも違和感がなく、本物の歯のようにしっかりと噛めますし、インプラントの定期的なメンテナンスを怠らなければ、長期間にわたって使用が可能です。

そんな魅力的なインプラントですが、どんな方でもインプラント治療を受けられるかというと、残念ながらそうではありません。

インプラントはブリッジや入れ歯とどう違う?のコラムでお話ししたように、インプラントはブリッジや入れ歯と異なり、外科処置を伴う処置なので、インプラント治療が行える場合と、避けた方が良い場合の見極めがとても大切になります。

今回は、インプラント治療の際に注意をした方が良い症例や、インプラント治療を避けた方が良いケースについてご紹介します。

インプラント治療の際に注意が必要なケース

まず、インプラントの適応症(てきおうしょう:治療が行えること)であっても、注意が必要なケースから解説しましょう。

下顎管(かがくかん)に近い場合


インプラント治療の際に注意が必要なケース:下顎管に近い場合

下顎管(かがくかん)は、下唇や下顎の先の感覚をつかさどる神経や、動脈などが走っている管で、下顎骨の奥歯の下方にあります。下顎の骨の頂点と下顎管との距離が短いと、インプラントを入れた時に下顎管を傷つけてしまうかもしれません。

もし、下顎管を傷つけてしまうと、上述の神経が傷つき、感覚が麻痺してしまう恐れがあるため、注意が必要です。

オトガイ孔に近い場合


インプラント治療の際に注意が必要なケース:オトガイ孔に近い場合

オトガイ孔とは、下顎管を通ってきた神経の骨からの出口です。位置は、前から4〜5番目くらいの歯の根元の先端近辺です。

下顎の骨の頂点とオトガイ孔との距離が短いと、インプラントを埋め込む時に、オトガイ孔から出てくる神経を傷つけてしまう可能性があります。

もし傷つけられると、下顎管を傷つけてしまった時と同様に、下唇や下顎の先の感覚が鈍くなってしまうリスクがあるので、注意しなくてはなりません。

上顎洞(じょうがくどう)に近い場合


インプラント治療の際に注意が必要なケース:上顎洞に近い場合

上顎洞(じょうがくどう)は、上顎骨の上、鼻の隣、目の下にある骨の空洞です。ちくのう症を起こす箇所として知られています。

上顎のインプラント治療の際、上顎骨の厚みが薄いと、インプラントが上顎洞の底を突き抜けてしまう恐れがあり、悪くすると、インプラントそのものが上顎洞に落ち込んでしまう可能性もあります。

骨の厚みが薄い場合

折に触れてお伝えしてきたように、インプラントはオッセオインテグレーションという、チタン製のインプラントと骨が結合する現象を利用しています。

そのため、骨の厚みが薄いと、十分な長さのインプラントが埋入できず、骨と強く結合できなくなり、インプラントの安定性を損なうリスクが生じます。

インプラント治療を避けた方が良いケース

ではここからは、インプラント治療を避けた方が良い場合について挙げていきましょう。

糖尿病や高血圧などの疾患がある場合

全身的な疾患がある場合は、インプラント治療を行えないケースがあります。

糖尿病


インプラント治療を避けた方が良いケース:糖尿病

現在、実に300万人ほどの方が糖尿病の治療を受けています。糖尿病を患っている場合は、インプラント治療を避けた方が良いとされます。

糖尿病の方、特にコントロール不良の糖尿病の場合、インプラント治療で問題となるのは手術中の低血糖です。手術中の低血糖は意識障害をもたらすことがあり、逆に、ストレスにより過血糖になることもあります。

また、糖尿病は手術後の治りを悪くしたり、細菌感染を起こしやすくなるだけでなく、骨の治りにも影響し、インプラントと骨の結合を妨げる可能性も指摘されています。

高血圧症


インプラント治療を避けた方が良いケース:高血圧症

30代以上の日本人の半数弱に高血圧症が認められています。この高血圧症の原因の一つは動脈硬化です。

動脈硬化が進んでいると、インプラント手術中の血圧上昇により、脳梗塞や心筋梗塞、腎不全など、重要臓器の血管に障害が起こる可能性が高くなります。

放射線治療や抗がん剤治療を受けている

このほかに、インプラント治療を避けた方が良いケースとしては、がん治療を受けている場合も該当します。

例えば、顎の骨周囲の放射線治療を受けると、インプラント治療後に顎の骨が壊死するリスクが高くなります。また、抗がん剤治療を受けている方も、免疫力低下などのリスクがあります。

免疫力が低下した状態でインプラント治療を受けると、細菌感染を起こしたり、治りが悪くなる可能性があります。

使用している薬に問題がある場合

インプラント治療に影響を及ぼす薬もあります。これらの薬を使用している場合は、インプラント治療を避けた方が良いケースに該当します。


インプラント治療を避けた方が良いケース:使用している薬に問題がある場合

ビスフォスフォネート製剤

ビスフォスフォネート製剤は、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)に対して用いられる薬剤です。この薬を使っている方、もしくは使っていた方にインプラントを埋入すると、該当箇所の顎の骨が壊死するリスクがあります。

ステロイド製剤

長期にわたってステロイド製剤を使っている方が、手術などによって強いストレスを感じると、重篤なショック症状を引き起こすことがあります。

また、細菌感染を起こしやすくなったり、骨との結合が妨げられるなどのリスクも指摘されています。

抗血栓療法薬

抗血栓療法薬は、血管に血栓という血の詰まりが生じないようにする薬で、これを使っていると血液が固まりにくくなります。

抗血栓療法薬を使っている方は、手術中や手術後の出血リスクが高くなりますが、血栓を予防するには薬を飲み続けなければなりません。

このため、出血のリスクを下げるために、一度にたくさんのインプラントを埋入する処置は避けた方が良いとされます。

年齢が若い場合


インプラント治療を避けた方が良いケース:年齢が若い場合

成長発育期にある方は、骨の形や大きさが成長に伴い、変わっていきます。インプラントは骨に埋め込む治療なので、骨の形や大きさが定まらない未成年の方はインプラント治療は受けられません。

喫煙者の場合


インプラント治療を避けた方が良いケース:喫煙者の場合

タバコを吸うと毛細血管が縮み、血液の流れが妨げられ、細胞への酸素供給も減ってしまいます。

喫煙習慣のある方がインプラント治療を受けると、手術部位の治りが悪くなったり、インプラントと骨の結合がうまく進まないことがあります。インプラントは定期的なメンテナンスが大切!のコラムでもお話ししましたが、禁煙を心がけましょう。

妊娠している場合


インプラント治療を避けた方が良いケース:妊娠している場合

妊娠中は、歯科治療自体を原則的に避ける方が良いとされています。歯のクリーニングなどの口腔ケアを中心とし、ひどい虫歯などで痛みが辛く、どうしても治療が必要な場合に限り、妊娠中期に治療するというのが原則です。

インプラントの埋入には手術を伴いますし、緊急的な治療には該当しないため、妊娠中は避けた方が良いでしょう。

インプラント治療には、しっかりとした事前の検査が大切

今回は、インプラント治療の際に注意した方が良いケース、そしてインプラント治療を避けた方が良いケースについて解説しました。

冒頭でもお伝えしたように、インプラントは失った歯を補うのに大変優れた治療法ですが、どんな方でも適応できるわけではありません。全身疾患がある方、使用している薬に問題がある方、未成年の方や妊娠している方は、インプラント治療は避けた方が良いでしょう。


インプラント治療には、しっかりとした事前の検査が大切

大切なのは、インプラント治療が安全に行えるか、しっかりと事前に検査をし、患者さん一人一人のコンディションを正確に把握したうえで、対処していくことです。

インプラント治療の流れでもご説明していますが、インプラントオフィス大通では、最新の設備を使用し、丁寧な事前検査と診断を行った後、実際の治療に入ります。

ご自身が治療を受けられるか気になる方や、ご質問のある方は、インプラント無料相談も随時実施しておりますので、札幌でインプラントをお考えの際は、インプラントオフィス大通にお気軽にお問い合わせください。

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